曽根田歯科診療室

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歯科医が考える ”GI値” ・・・話題の”糖質制限”と歯科との関係について

「糖質制限」 「GI値」

最近よく見かけたり、聞きませんか?

コンビニの商品に表示されていたり、ニュースでダイエットの話題の時に出てきたり、

どちらかというとむし歯や歯周病とは少し外れたイメージですが、

実は、ものすごい関係があるんです!

 

今回は花田 信弘先生、竹内 博朗らの ”現代の食生活による口腔疾患〜NCDsの発祥と歯科患者に対する糖質制限の意義〜” 日本歯科医師会雑誌vol.76 No.1 2023-4を紹介したいと思います。

 

 

 

→ 結論から言うと

GI値(グリセミック指数)という食品による血糖値の上昇を示す値を用いて糖質制限を行うが、

 ☑︎GI値が高い食事をとる人は心血管病や死亡のリスクが上昇する

 ☑︎GI値が高い食事はむし歯のリスクを高める(ステファンカーブを下げるため)

 ☑︎糖質と糖類の過剰摂取は歯石を生じやすくするため、歯周病を発症しやすくする

と言うことがわかり、糖質制限はお口の健康にもつながるんです。

 

またこの中で、

人類の歴史で、どの段階からむし歯が出現し、急増していったかをデータにし、食生活の背景を重ねて追求していました。

驚いたことに、縄文時代と鎌倉時代の骨に子供の歯のむし歯は存在しなかったと報告されているようです!

また歯周病に関してもいろいろな研究データが出てきていて、糖類・糖質の摂取は歯周病の発症に関連していることがわかったようです。

 

口の中の病気はむし歯や歯周病がありますが、それと全身的な病気(例えば糖尿病など)の関係が昨今言及されていますが、

その共通するリスクとして今回、糖質・糖類の摂取が言及されていました。

また、口の中の病原細菌自体(以前はむし歯菌と言われていたミュータンス菌)も口の中の病気の原因はもちろん、全身的な病気の病原体に

なり得るようです。

 

 

口腔衛生指導は、歯科医院で当たり前のように行われており、歯ブラシの仕方などを確認したりしていますが

食事指導も実はそれと同じくらい大事です。

また歯ブラシの仕方(歯ブラシの動かし方、歯ブラシを1日でするタイミングなど)が一人一人で全く違うのと同様に、

食生活の工夫も一人ひとり、いろいろありますので(例えばお仕事の時間帯で食事のタイミングが異なったり、硬いものが好きだったりなど)、もし何かあればご相談ください( もちろん当院では以前から行っております笑 )!