Microscopeマイクロスコープは治療結果を左右する?
当院ではCarl Zeiss社の
EXTARO 300を使用しています
マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)とは
マイクロスコープとは、手術用の顕微鏡のことです。
肉眼の3~25倍まで視野を拡大できるので、精密な治療が可能になり、質を向上させることができます。
マイクロスコープは、眼科や脳神経外科の手術時に使われていますが、歯科においても非常に有用です。
アメリカでは歯内療法(根の治療)の専門医はマイクロスコープの使用が義務付けられています。
歯科は細菌が相手の仕事です。
肉眼では確認できない小さな虫歯や感染部の取り残しや被せ物と歯の隙間などで、再発を繰り返してしまうので、ミクロン単位での正確さが必要なのです。
肉眼で治療する場合、「勘」や「経験」に頼らざるを得ないことが多いのですが、マイクロスコープを使用することで、より正確で高度なレベルの治療を行うことができます。
「なかなか痛みが治らない」「治療してもすぐに再治療になってしまう」、そんな方にお勧めできます。
マイクロスコープの4つのメリット
- 治療の質が高まる
明るい照明かつ高倍率に拡大することで、勘によらない治療で、再治療を減少させる - 痛みが少なく治りが早い
削り残しや削る量を最小限にできる、また傷口も最小限のため早期治癒が期待できる - 治療の可能性が拡がる
今までは細部で難しかった治療も可能となる - 動画や画像で記録ができる
どこが悪く、どのように治療しているかを患者さんご自身の口の中の様子を確認できる
どのような治療にマイクロスコープは有用か
根管治療(根っこの内部の治療)
根管は非常に複雑で細かい形態をしていますが、従来は、手探りの感覚を頼りに治療を行ってきました。
しかし、マイクロスコープにより、根管内を拡大し、直接内部を見ながら治療が行うことが可能となるため、細部の治療も可能となり、治療のレベルを向上させることができます。
むし歯治療
むし歯のみを削り取ることが可能となり、削る歯の量を最小限に抑えることができるようになります。
また、削った部分を封鎖していく際も、目では確認できないようなわずかな段差(ギャップ)も見逃すことなく、より正確な詰め物を行うことが可能となります。その後の虫歯再発予防に対しても大変重要となるのです。
歯周病治療
肉眼では見えにくい深い歯周ポケット内の感染物質、歯石も、マイクロスコープを用いることでしっかりと確認できます。
審美治療・かみ合わせ治療・被せもの治療
適切な審美、被せ物治療を達成するには、30~40ミクロンという非常に高いレベルの精度を必要とされ、肉眼のみの従来の治療では、限界があります。
しかし、マイクロスコープにより削る、型をとるなどの各ステップを精密な治療で行うことで、数ミクロン単位の高い精度の治療を行うことが可能となります。
歯の亀裂・破折の確認
歯面に発生するクラック(亀裂)は肉眼ではなかなか把握できません。マイクロスコープを使用すれば、わずかなクラックも発見できるので、適切な治療が可能になります。
外科治療
傷口が小さくなるので、痛みが少なく治りもいいです。