赤羽橋駅4分 麻布十番駅6分 曽根田歯科診療室 麻布十番・赤羽橋
BLOG
🦷 骨が足りないと言われた方へ|骨造成(GBR・サイナスリフト)で実現するインプラント治療
「インプラントをしたいけど、骨が足りないと言われた…」
そんな理由で治療をあきらめてしまう方は少なくありません。
実は、当院にご相談に来られる患者さまの中にも「他院で断られた」という方が一定数いらっしゃいます。
しかし現在では、「骨造成(こつぞうせい)」という技術によって、骨の量が足りない場合でもインプラント治療が可能になってきています。
この記事では、骨造成の方法や成功率、当院の対応内容まで、わかりやすく解説します。
✅ なぜ骨が足りなくなるのか?
歯を失った部位では、時間の経過とともに顎の骨が自然に吸収されて減少していきます。
特に抜歯直後から数ヶ月の間に最も大きく減少し、システマティックレビューによれば、平均して幅が約4mm・高さが約2mm失われると報告されています(Van der Weijden et al., 2009)。
これは、一般的なインプラント1本分に相当する骨量に近く、放置すればするほど治療が難しくなる可能性があります。
また、歯周病を放置すると、歯を支える骨にまで炎症が広がり、骨が溶けてしまうこともあります。
さらに、転倒や事故などによる外傷で骨が欠けてしまうケースも少なくありません。
✅ 骨造成とは?インプラント治療を可能にする方法
骨造成とは、インプラントを支えるのに必要な骨の厚み・高さを人工的に補う治療法です。
主に以下の方法があります。
🔹 GBR(骨誘導再生法)
人工骨や自家骨(ご自身の骨)を使用して骨の再生を促す治療です。
骨が薄い部分に粉状の骨補填材を置き、メンブレンという特殊な膜で覆い、数ヶ月かけて新しい骨の形成を待ちます。
🔹 サイナスリフト(上顎洞挙上術)
上顎の奥歯(臼歯部)で骨の高さが足りない場合に用いられる方法です。
上顎洞という空洞を押し上げ、その下に骨補填材を入れて骨の高さを確保します。
🔹 ソケットリフト
サイナスリフトよりも低侵襲な方法で、上顎の骨の高さがある程度残っている場合に選択されます。
🔹 骨移植
ご自身の顎の骨や下顎枝(かがくし)などから骨を採取して移植する方法です。
✅ 骨造成の成功率は?一次研究に基づく信頼性の高いデータ
骨造成はリスクの高い処置と思われがちですが、現在ではその成功率は非常に高く、前向き臨床研究からも高い予後が報告されています。
Meloni SM ら(2019)による10年間の前向きコホート研究では、GBR(骨誘導再生法)を併用したインプラント治療の**10年生存率は98.4%**という非常に良好な結果が報告されています
(Meloni SM et al., Int J Oral Maxillofac Implants. 2019;34(6):1341–1347)
Simion M ら(2007)の前向き臨床試験では、GBR単独・補填材併用ともに97.5%以上の成功率が示され、骨造成を伴う処置の予知性が高いことが確認されています
(Simion M et al., J Periodontol. 2007 Feb;78(2):239–248)
サイナスリフトに関しても、Del Fabbro M ら(2004)によるメタアナリシスでは、平均94.5%の長期成功率が確認されており、骨補填後の安定したインプラント成績が得られています。
✅ 曽根田歯科診療室での対応と実績
当院では、インプラント治療を成功に導くために、歯科用CTを活用した正確な診断と、ストローマンインプラントとの組み合わせで高い成功率を維持しています。
患者さまの状態に応じて、以下のような個別プランを設計します:
・抜歯と同時に骨造成を行う「抜歯即時GBR」
・治癒期間をおいて骨造成→インプラントと進める「段階的治療」
・サイナスリフトを併用した上顎奥歯のインプラント治療
患者さまの年齢や持病、喫煙歴なども総合的に判断し、安全で無理のない治療計画を立てています。
✅ まとめ|骨が少ないからといって、あきらめないでください
骨が足りないと言われた方でも、骨造成によりインプラント治療が可能になります。
GBRやサイナスリフトは前向き研究においても成功率90%以上の成績が報告されています。
曽根田歯科診療室では、専門的な診断と計画のもと、安心・安全なインプラント治療を提供しています。
「骨が足りないから無理かも…」と不安な方も、まずはぜひ一度ご相談ください。
CT診断に基づいて、最適な治療プランをご提案いたします。
📩「他院で断られたけど治療できる?」
📅「骨造成にどのくらいの期間がかかる?」
など、お気軽にご相談ください。
📚 引用文献:
Van der Weijden F, Dell’Acqua F, Slot DE. J Clin Periodontol. 2009;36(12):1048–1058.
Meloni SM et al., Int J Oral Maxillofac Implants. 2019;34(6):1341–1347.
Simion M et al., J Periodontol. 2007 Feb;78(2):239–248.
Del Fabbro M et al., Clin Oral Implants Res. 2004;15(5):575–581.
監修者
麻布十番 赤羽橋 曽根田歯科診療室
院長 曽根田 皓士